ファーウェイ、初のモバイル向けAIコンピューティングプラットフォーム「Kirin 970」を発表


どうもどうも、やぎこです。
今日はファーウェイが9月2日に発表した新SoC、「Kirin 970」についての記事と相成ります。
Mateシリーズなど、HUAWEIのハイエンド端末に搭載されているKirinシリーズの最新プラットフォーム、果たしてどんなものか見ていきたいと思います。

すごすぎてよくわかんないや

さて、このKirin 970の最大の特徴は、モバイル向けとしては初の試みとなるNPU(Neural Network Processing Unit)を搭載したプラットフォームだということ。
日本語にすると神経回路網処理装置……とでも訳せそうなこのシロモノは、簡単に言うとAIコンピューティング専用のプロセッサーを意味しています。

昨今、スマホやタブレットなどの処理速度が頭打ちになっていたりします。苦肉の策として各メーカーが用いた多コア化も、オクタコアよりも上となると発熱の問題やダイサイズの問題でかなりキツくなっている状況。
そんな中、このNPUが一筋の光明となってくれるのかもしれません。

例えば画像認識などなど、現在ではAIの仕組みを利用して動作しているソフトは結構あったりします。で、このNPUはそういった処理を超高速化していけるらしく。
このKirin 970では、画像認識スピードは約2000枚/分にも上るそうです。つまり秒間33~34枚。
これは従来のCPUで処理したときよりも、およそ25倍の性能を誇るんだとか。エネルギー効率に至ってはなんと50倍。

ちなみにこれがPR用ビデオ。

……んー、すごすぎてよーわからん……。

もちろん他もすごいんだよ

てな感じで、トンデモ性能を発揮してくれそうなKirin 970。
かといってNPUだけがスゴイわけじゃありません。他の搭載チップだってすごいんですよ。

CPUにはCortex-A73(4コア) + Cortex-A53(4コア)とオクタコアを搭載、GPUには12コアのMali-G72MP12を採用。これにより、通常時の使用でも快適な処理を見込むことが出来ます。
また、このKirin 970にはHUAWEIが自社で開発した、ISP(イメージシグナルプロセッサ)と呼ばれるカメラ処理に特化されたチップも搭載されています。これにより、Kirin 970の採用が決まっている次世代端末・Mate 10のデュアルカメラなどはより高機能なものとなることでしょう。

↑どうでもいいんですけど、#beyondthegalaxyはなかなかにロックンロール。

更に、LTEのデュアルスタンバイを可能とした高性能モデムも搭載。下り1.2Gbpsでの通信が可能となるLTE Cat.18にも世界で初めて対応しています。
中国の高速鉄道で行われた通信テストも良好とのことで、新幹線内などでの使用も快適に行えそうです。

おわりに

てなわけで、Kirin 970についてでした。
もう既に次のMateシリーズへの搭載が決定している本SoC、なかなかにモンスタースペックなシロモノですね……。
これは新機種が楽しみになってきました。

こんな感じに、これからAIなどのニューラルネットワーク方面界隈が盛り上がっていくとは思いますが、こういった体力ある企業が先陣切って最先端の技術を取り入れていっているというのは、なかなかにいい傾向な気がします。
ホントにいつか人間の脳を機械が越える日は来るのでしょうか。その答えは、AIのみぞ知る……なのかもしれません。

[最終更新日]2017/09/06

この記事を書いた人

やぎこ

やぎこ

物書きとか色々を中途半端にやりながら大学浪人してる18歳。 ミスチルならどの曲でも歌えるのが特技です。 ヤギのように雑食で生きていきたい所存。 @yagikochでTwitterはじめました。

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